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アイテム
体外循環に用いるローラポンプの溶血防止と光散乱の角度依存による赤血球形態の解析
https://maebashi-it.repo.nii.ac.jp/records/2000036
https://maebashi-it.repo.nii.ac.jp/records/2000036453b317e-fe0c-465f-a86e-500ada1260f0
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation_02(1) | |||||||
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公開日 | 2024-09-30 | |||||||
和題 | ||||||||
タイトル | 体外循環に用いるローラポンプの溶血防止と光散乱の角度依存による赤血球形態の解析 | |||||||
言語 | ja | |||||||
言語 | ||||||||
言語 | jpn | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | 圧閉度 | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | 赤血球形態 | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | 異方性パラメータ | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | 圧閉度の距離 | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | モンテ・カルロシミュレーション | |||||||
キーワード | ||||||||
主題 | 角度依存 | |||||||
資源タイプ | ||||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||
資源タイプ | doctoral thesis | |||||||
アクセス権 | ||||||||
アクセス権 | open access | |||||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||
著者 |
加藤 正太
× 加藤 正太
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著者(ヨミ) |
カトウ ショウタ
× カトウ ショウタ
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抄録 | ||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||
内容記述 | 人工心肺装置は遠心ポンプとローラポンプに大別され前者は, 赤血球の損傷は軽度だが操作が煩雑な点が欠点となる. 一方, ローラポンプは操作性が良く価格帯も安価であるが, 赤血球の損傷が大きくローラが回路チューブを押し潰す「圧閉度」の調整が必要となる. 圧閉度の調整は, ローラポンプ入口側を大気に開放して出口側を鉗子でクランプし, 回路チューブに標準輸液バックを接続して, ローラポンプの高さから1 mに配置し, 5-10滴/分(規格変更により6-13滴/分)の点滴筒の滴下を目視にて確認するとJISで規格化される. 点滴筒の滴下速度の科学的な根拠は低く, 目視による確認は個々人の感覚的な要素が強く, 圧閉度に誤差が生じる. それに伴い, 誤差の少ない圧閉度を数値化し, 安全で簡便な再現性の高い方法を確立する必要がある. 百瀬らは, 圧閉度を電気抵抗値に変換する, 再現性の高い方法を確立した. しかしながら, 電気抵抗値に変換する方法は, 血液に電流を流すため, ミクロショックを起こす可能性があることから, 臨床での採用は厳しいと言える. 本研究では, 圧閉度を定量化するため, 赤血球形態の定量的な評価が必要となる. そこで, 先行研究の赤血球凝集の散乱強度を角度分解測定により異方性パラメータを算出し特性評価を定量化する研究と, Photon-cell Monte Carlo simulation(pciMC)を用いて流動する血液内の透過伝播時間を予測可能とする研究に焦点をおき, 本研究を進めた. また, 体外循環中の圧閉度は, 赤血球形態の観点から, 常時一定に維持する必要がある. しかしながら, 小児治療におけるVA ECMO(Veno-arterial extracorporeal membrane oxygenation)中に圧閉度が緩み, 既定の灌流量を維持できず, チアノーゼ症状に陥る医療事故が発生した. この原因として, ローラの長時間の稼働により支柱のドラフトシャフトが傾き, 円周振れを起こしたと推移した. ローラの稼働中に円周振れが起きているか検証するため, 3つの異なるポンプを用いて圧閉度の電気抵抗値を測定した. 電気抵抗値の測定では, 灌流温度に反比例し強い相関を認め, 百瀬らの文献値に近い数値を示した. 本研究では, 電気抵抗値の変化から円周振れが起きたと推移し, 圧閉度の変化を評価する方法は灌流温度が有効との結論に至った. 上述した円周振れを再現するため, JISに基づき圧閉度を5段階に区分し, 距離を測定した. 圧閉度を距離に変換する方法として, 筐体にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを設置し, ローラの中心から筐体までの距離を計測した. また, 赤血球形態の確認には, 光学顕微鏡を用いて塗抹法により, 正常赤血球と異常赤血球を判別する方法を用いた. また, 溶血を数値化する溶血指数を用いた. 結果, 圧閉度の距離が短い(圧閉が強い)ときでは, 異常赤血球の割合と溶血指数も高く, 圧閉度の距離が長い(圧閉が緩い)ときは異常赤血球の割合も少なく溶血指数も低かった. 圧閉度を距離に変換して円周振れを再現し, 赤血球形態と溶血指数の関係性を算出できた. しかしながら, 塗抹法に代わる定量的に赤血球形態を評価できる方法が必要と考えた. 体外循環中の赤血球形態を確認する方法として, 非接触の散乱強度が有効と推移した. 第一に, シミュレーションでは, ボアスらのMonte Carlo eXtremeに基づいて, 赤血球形態に関連する散乱異方性を角度依存から評価する方式を用いた. 次に, 試作機としてゴニオメータを作製し, 円中心のオリジナルの薄いキュベット内のサンプル(イントラリピッドや全血)にHeNeレーザを照射して, 散乱強度を角度分布より検出する仕組みを構築した. これらを, 散乱強度の角度依存に伴い, Henyey Greenstein (H-G) 関数より異方性パラメータgを算出し, イントラリピッドと全血における異方性パラメータgを評価した. また, 赤血球を等張状態, 高張状態, 低張状態に分類し, その時の異方性パラメータgを算出した. 本研究において, Monte Carlo Simulationの異方性パラメータgと, 試作機による異方性パラメータgが文献値と一致し, 赤血球形態を定量的に評価する方法が確立できた. 本研究では, 円周振れと赤血球の関係を導き出し, 電気抵抗値, 灌流温度および距離に変換することにより, 再現性の高い方法を導き出した. また, 赤血球形態をリアルタイムに評価する方法として, 異方性パラメータgが有効であることが確認できた. 今後の展望としては, ローラポンプ出口部にフローセルを設け, 散乱強度を算出する. このとき, 体外循環中の赤血球の多重散乱が懸念されるが, 積分球を用いることで異方性パラメータg値を算出でき, 診断機器の一助となることが期待できる. |
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言語 | ja | |||||||
内容記述 | ||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||
内容記述 | Thesis or Dissertation | |||||||
言語 | ja | |||||||
学位名 | ||||||||
言語 | ja | |||||||
学位名 | 博士(工学) | |||||||
学位授与機関 | ||||||||
言語 | ja | |||||||
学位授与機関名 | 前橋工科大学 | |||||||
学位授与年月日 | ||||||||
学位授与年月日 | 2024-09-18 | |||||||
学位授与番号 | ||||||||
学位授与番号 | 甲第39号 |